子育て 教育

子どもの未来のために!「非認知能力」を育てるべき理由

【インタビュー】大村 拡衣先生(株式会社granDeclic 代表取締役)

 

新学習指導要領が2020年に開始されたことから、幼児教育で重要視されている「非認知能力」について注目が集まっています。とはいえ、「非認知能力」といわれても、ピンとこない方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、子どもの未来に欠かせない「非認知能力」の育み方について、子ども教育の専門家である【大村 拡衣先生(株式会社granDeclic 代表取締役)】のご意見を伺いました。

 

 

子どもの人生を豊かにする「非認知能力」とは

「非認知能力」は、これからの未来に進む子どもの教育に欠かせないものだと注目されています。これは、成績やIQのように数値化される認知能力とは違って、物事に対する興味・関心の強さ、協調性や取り組む意欲などの能力です。

つまり、数字では表せられない学ぶ姿勢や生きる力を表したのが、「非認知能力」ということになります。

 

教育で、「非認知能力」が重要視される理由

「非認知能力」を身につけることが重要視されるようになったのは、「非認知能力」が子どもが進む将来において必要なものだと考えられているからです。

実際にご自身の経験から、成績やIQでは示すことができない能力が役立ったという経験がある方も多いのではないでしょうか。例えば、営業職において、諦めない力やコミュニケーション能力はとても役立ちますよね。

まだ先のことのように感じますが、子どもの将来の可能性を広げてあげるためにも、「非認知能力」が必要不可欠なのではないでしょうか。

 

子ども教育の専門家が語る!大切にしたい3つの非認知能力

そんな「非認知能力」ですが、具体的にどんな力を伸ばしていけば良いのでしょうか。大村先生は、次の3つの非認知能力が大切だと語ってくださいました。

 

大村拡衣 先生
私は数ある非認知能力のなかでも、次の3つの能力が重要だと考えています。
・自己肯定感
・やりぬく力
・コミュニケーション力

 

それぞれ、どのような点が子どもにとって重要な要素となるのか、大村先生のお考えを詳しく伺ってみましょう。

 

自己肯定感

 

大村拡衣 先生
「自分のことが好き」「なんでもできる気がする」という気持ちを育てましょう。こういった自尊心(自己肯定感)を養うことが、人生の様々な場面において意欲や自信へとつながります。

 

自信が持てないときは、なんだか上手くいかない経験がある方も多いのではないでしょうか。だからこそ我が子には、子どものうちから自信を持って物事に取り組めるよう、大人がサポートしてあげることが大切なのですね。

 

やりぬく力

 

大村拡衣 先生
「やりぬく力」というのは、何かに夢中になり、困難や壁にぶつかっても、自分の気持ちをコントロールしながら前向きに挑戦し、乗り越えていくことができる力のことです。

どんな人生にも苦しいことはありますが、それをやりぬいていければ「強く柔軟な精神」が生まれるでしょう。

 

子どもから大人になっても、人生には失敗がつきものですよね。そんなとき、後悔ばかりして前に進めなくなりそうになったことはありませんか?「継続は力なり」という言葉の通り、失敗してもやり続けていけば、その経験こそが「成功」につながることでしょう。成功体験は自信にもつながるので、たどり着くまでの「やりぬく力」はとても重要ですね。

 

コミュニケーション力

 

大村拡衣 先生
人を大切にするということは、自分を大切にすることにつながります。特に、これからの時代は、専門分野を超え、国境を超え様々な能力を持った人とコラボレーションしていく力を求められていきます。自分の意見も大切にしながら、人の気持ちや意見もしっかり聞き、まとめていくことのできる力が重要な要素ですね。

 

自分を大切にしてこそ、誰かを思いやり、寄り添うことができます。

子ども教育の専門家である大村先生が伝えたい重要な3つの非認知能力を、これからの子どもの教育で大切にしていきましょう。共通しているのは、心の成長で大切な要素ということです。子どもが感じたことを大人が汲み取り、正しくサポートしていくことで、大切な3つの非認知能力を伸ばしていきませんか?

 

 

幼児教育で「非認知能力」を育てよう!

幼児教育で注目される「非認知能力」は、社会を生きる上で必要な力を身につけることができると期待されるため、重要だということを知ることができましたね。

ではその重要な非認知能力を育てるためには、どのような点を心がけるべきなのでしょうか。大村先生は、次のようにおっしゃっています。

 

大村拡衣 先生
非認知能力を育てるためには、心の発達を理解し、その子に合ったステップで心を育てることが大切です。

 

子どもには、個性があります。そのため、非認知能力を育てるメソッドは一つではないということですね。

 

では次に、大村先生がお考えになる「その子に合ったステップ」について、詳しく確認していきましょう。

 

大村拡衣 先生
そもそも、人が成長するためには『壁』が必要なのです。

子どもの年齢ごとの発達には7つのステップがあって、1年に1つの能力を獲得していきます。

でも、このステップは子どもに限った話ではないのです。

何かを新しく始めるとき、例えば新入社員にとってもこのステップを踏むことで成長していくことができることでしょう。

 

私たち大人も、これまでの人生のなかで、いくつもの『壁』にぶつかってきましたよね。そのたびに、あらゆることを学んでいきました。ただし子育てでは、大人はついつい、その壁を避けてあげようとしてしまいがちです。だからこそ大村先生は、子どもの年齢に合った『優しい壁』をあえて作ることで、子どもの発達をサポートすることを推奨されているのではないでしょうか。

 

年齢ごとに注目したい!【発達のステップ】

では、実際にどのような発達のステップを年齢ごとに設けるべきなのか、大村先生に詳しいアドバイスをいただきました。

 

大村拡衣 先生
子どもの年齢別に、次のような非認知能力を育てるよう、心がけてみてください。

 

【ステップ1(0歳)】「好奇心」を育てよう

0歳は、五感が著しく発達している時期です。この時期、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚を刺激してあげると「好奇心」の芽がぐんぐん育っていきます。お散歩にでかけて、お母さんお父さんの感じたことを言葉に出して伝えてあげてみてくださいね。

 

【ステップ2(1歳)】「やる気」を育てよう

1歳頃になると、歩きだして色々なものに興味津々なとても可愛い時期ですよね。その一方、大人にとってはして欲しくない行動に目がつき「ダメ」という機会も増えてしまうことも。この時期の子どもは、身の回りの物の原理を、実体験から学んでいる時期です。「ダメ」と言わなくてよい環境を整え、思う存分挑戦させてあげると「やる気」が育っていきます。

 

【ステップ3 (2歳)】「集中力」を育てよう

2歳頃は、知能・体の発達が著しい時期です。集中しているときは話しかけず見守りながら、興味を持っているポイントは何か観察してみてください。その上で、図鑑や本を一緒にみたり、粘土やブロックで好きなものを作ってみたりすることで、さらに「集中力」が育っていきます。

 

【ステップ4(3歳)】「自立心」を育てよう

3歳頃になると大人のまねをしたがることが多くなります。「自分でやりたい」といったときには、その気持ちを尊重し、やらせてあげましょう。「自分でやりたい」という気持ちは自立の始まりです。この気持ちを大切にしてあげるとめきめきと「自立心」が育ち、できることもどんどん増えていきます。

 

【ステップ5(4歳)】「我慢する力」を育てよう

4歳頃になると、過去・現在・未来の時系列を理解し始めるため、未来に向かって我慢や努力することができるようになっていきます。この時期は、しつけをしやすい時期なので、次の日の準備を自分で整えたり、目標に向かって努力したりといったことをサポートしてあげましょう。

 

【ステップ6(5歳)】「思いやり」を育てよう

5歳頃は、人の気持ちを理解できるようになってくる時期です。絵本やごっこ遊びを通して、感情の疑似体験をしたり、大人が感じた気持ちを自分を主語にしたりして伝えてあげることで、人の気持ちを知ることができます。「思いやり」を育めるようサポートしてあげましょう。

 

【ステップ7(6歳)】「自分で気付く思いやり」を育てよう

6歳頃は、これまでの経験をもとに自信を育む時期です。大人は「あなたならできる」という思いをこめて見守りながら、子どもの小さな変化を見逃さず言葉にしてあげてください。いつも見守ってくれている人がいることを心の支えに、壁にぶつかったとしても乗り越え、自信を育てていくことができます。

 

大村拡衣 先生
もちろん、どんな子もこの通りに成長するわけではありません。

大切なのは、今どのステップにいるのかを見極め、一つひとつをていねいにクリアしていくことです。もしかしたら、初めて「親」になる場合も、大人も子どもと一緒に同じ段階を踏んで成長していくのかもしれません。

子どもの成長を、ぜひ楽しんでください。そうすれば、親の視野もどんどん広がって、もっと人生が楽しくなります。何より、子どもと接していると、想像している以上に愛おしく感じますよ。ぜひたくさんの人に、この喜びを味わってほしいですね

 

大村先生がおっしゃるように、「非認知能力」を身につけていくために大切なのは「楽しみながら学んでいく」ということなのではないでしょうか。

そして「非認知能力」は、親子で協力しながら育むものなのです。親は、ステップごとに子どもの体験の機会を作り、子どもはありのままに感じて行動をします。そんな子どもの姿を見守り、支えていくことで、「非認知能力」はひとつひとつしっかりと育まれていくことでしょう。

 

 

「非認知能力」は親子で育める

大村先生からのお話では、大人と子どもが一緒に同じステップをクリアして、「非認知能力」を育んでいくことが大切だとわかりましたね。

 

当たり前のことができないことも、子育てをしていると多く直面します。それでも、子どもと一緒に親子で「非認知能力」を育む体験を重ねていけば、きっと親である大人も心が豊かに成長することができるのではないでしょうか。

 

すぐにできることをするだけで子どもの未来が広がる「非認知能力」。ぜひ、親子で楽しく「非認知能力」を育んでいきましょう。

 

 

参考元

 

ベネッセ教育総合研究所|生涯の学びを支える非認知能力をどう育てるか「欧米を中心に世界中で注目される「非認知能力」」

https://berd.benesse.jp/up_images/magazine/018-021.pdf

 

ベネッセ|教育の変化

https://www.benesse.co.jp/kyouikukaikaku/images/common/education.pdf

 

ホクト株式会社|きのこらぼ「子どもと暮らす毎日をより豊かに、健康に。子どもを育て、自分も成長する、育児の魅力。」

https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinokolabo/trend/24887/

 

独立行政法人経済産業研究所|幼少期の家庭環境、非認知能力が学歴、雇用形態、賃金に与える影響

https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/14j019.pdf

 

  • この記事を書いた人

こども探究ラボ編集部

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